313系
快速運用からローカル輸送までこなすJR東海標準普通電車
313系は1999年からJR東海が投入した直流近郊型電車である。
初登場から約15年に渡り製造され、現在ではJR東海全ての電化区間で見ることができる程にまで勢力を拡大し、JR東海を象徴する在来線車両となった。また、本系列のの登場により大半の国鉄型車両が置き換えられた。
都市圏の通勤運用や快速運用更には、地方のワンマン運転にも対応できるほどの高い性能を有しており、製造年数や車内仕様の違いによりかなり細かい番台区分がされている。
大垣車両区
主な運用は東海道本線浜松米原間、武豊線、飯田線などである。
↑基本番台となる0番台(Y01~Y15)は4両編成×15本が所属している。0番台は1999年に製造されたグループで車内は一部転換式の全席クロスシートとなっている。
↑300番台(Y31~Y46)は2両編成×16本が所属している。単独運用は基本無く増結編成となっている。
↑ローカル線区用の3000番台(R101~R116)は2両編成×16本が所属している。3000番台の車内はセミクロスシートとなっておりワンマン運転にも対応している。
元々は神領車両区に所属していたが2011年に大垣車両区に転属した。主に飯田線の運用に就いている。
↑ローカル線区向けの3000番台だが東海道本線で快速運用に入れるほどのポテンシャルを持つ。
↑主に普通運用に就く1100番台(J1~J7)は4両編成×7本が所属している。2010年に投入されたグループで車端部にロングシートが設置されている。
↑現在快速運用の主力となっているのが5000番台(Y101~Y112)である。6両編成×12本が所属している。基本編成数は313系グループでは最長である。普通列車用車両としては異例のセミアクティブサスペンションや車体間ダンパを装備しており高速運転での乗り心地を向上させている。
↑2010年からは2両編成の増結編成が5本投入された(Z1~Z5)。クモハは5300番台に区分されている。飯田線で単独運用があるらしい。
神領車両区
主な運用は中央本線、関西本線、武豊線などである。中央本線名古屋中津川間では211系5000番台の方が主力となっており少数派である。また、211系5000番台と併結する事も珍しくない。
2022年のダイヤ改正で中央本線名古屋中津川間の普通列車が315系に統一される関係で転属が発生している。
↑1000番台は4両編成の×3本が所属している(B1~B3)。1000番台グループは0番台と殆ど仕様は変わらないが車端部のシートがロングシートになっている。
↑1100番台は4両編成×2本が所属している(B4~B6)。2006年から投入されたグループでかなり仕様が変わっている。変更点として「前面、側面の行き先、種別表示器が幕からフルカラーLED」、「前照灯が白熱灯からHIDランプ」、「トイレが拡大&扉が自動化」など。
↑1500番台(B101~B103)は3両編成の×3本が所属している。現在は大垣車両区に転属している。
↑1600番台(B104~B108)は3両編成×4本が所属している。2006年から投入されたグループである。現在は大垣車両区に転属している。
↑1700番台(B151~B153)は3両編成の×3本が所属している。ローカル線区での使用を考慮し回生ブレーキが搭載されている他、寒冷地での運用を考慮し霜取りパンタグラフが設置されている。主な運用は飯田線で長野県まで乗り入れる。現在は大垣車両区に転属している。
↑1300番台は1000番台グループ唯一の2両編成。その内B401~B408編成は増結編成として使用されている。
↑1300番台のうちB501~B524編成はワンマン運転に対応したローカル線区向け車両である。主な運用は中央本線中津川塩尻間、関西本線である。武豊線の運用にも就いており同線電化に合わせ2014年から追加投入された。
↑基本見た目が殆ど変わらない313系グループで唯一異彩を放っているのがこの8000番台(B201~B206)。3両編成×6本が所属している。元々着席サービスを導入した快速列車「セントラルライナー」用の車両として製造されたため他の313系とは違う外装、グレードの高い内装となっている。「セントラルライナー」廃止後は他の普通車両と同じ扱いを受けている。現在は静岡車両区に転属している。
↑快速列車「ホームライナー瑞浪」に使用される8000番台。普段運賃だけで乗れる車両に着席整理券を払って乗るのは少し損な気もする。
静岡車両区
主な運用は東海道本線熱海豊橋間、御殿場線、身延線である。1999年にローカル線区向けの3000番台が導入され、2006年には東海道本線向けにロングシートの2000番台が大量に導入された。大垣車両区から転属してきた211系5000番台と共に国鉄型車両を駆逐した。
↑2000番台の基本番台となる2500番台(T1~T17)は3両編成×17本が所属している。2000番台グループの特徴は全席がロングシートになっていること。主に東海道本線熱海豊橋間の運用に就く。211系5000番台と併結してトイレを確保するという重役も担う。
↑2600番台(N1~N10)にはローカル線区での運用を考慮し発電ブレーキが設置されている。3両編成×10本が所属している。
↑2300番台(W1~W9)は2両編成×9本が所属している。東海道本線では増結編成として使用されているが、御殿場線、身延線では単独運用が存在する。発電ブレーキが設置されている他、ワンマン運転用の機器が設置されているが今のところ実績は無い。
↑W1,W2編成は霜取りパンタグラフが設置されておりクモハは2350番台に区分されている。
↑3000番台(V1~V12)は2両編成×12本が所属している。主な運用は御殿場線、身延線である。
↑3100番台(V13~V14)は2両編成×2本が所属している。3000番台グループでは唯一2006年に投入されたグループである。
↑2022年のダイヤ大改正で静岡車両区に8000番台3両×6本が転属しS1~S6編成に改番された。主な運用は東海道本線の普通運用だが、N編成の代走で御殿場線、身延線に入線している。